14.大学での数学~「わかったという前に」~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「数学者の『ちょっと考えればわかる』とは『わからないことでも2~3時間考えればわかる。それでもわからなければ2~3日考えればわかる。それでもわからなければ2~3ヶ月考えればわかる。それでもわからなければ2~3年考えればわかる』という意味だから鵜呑みにしてはいけない」(出典不明)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ど~も~Akiです。
中学のときの友達などに会うと「大学ではどんな勉強をしてるの?」とよく聞かれます。でも答えは簡単。「毎日数学をしてるよ!」と答えれば誰でも理解してくれます!!(でもだいたいは(´・ω・`)←こんな顔をされる)
大学での学問はいろいろあって、その専門の人でないと理解できないものも多いんですよね。たとえば皆さん「ホスピタリティ・ツーリズム学部」と言われてなにをやっているかわかりますか?(失礼)
その点数学は誰でもやったことがあるし、誰でも簡単にできます!最高の学問ですね!
さてそんな数学ですが、勉強のしんどさは高校の比ではありません。難易度はもちろんですが、勉強のやり方が根本的に変わります。というのも高校までと大学以降では数学をやる目的が全然違うんですね。
高校までの目的:テストでいい点をとること
大学以降の目的:数学を理解すること
そう!数学を理解することこそが目的なのです!!!!
これは大学に入ってからよく実感することですが、「わかった」の言葉の重みも変わります。思い返せば、高校時代までの「わかった」は70%くらいの理解度であればすぐに使っていた気がします。これを言っておけばその場は切り抜けれられますし、この言葉を使うとなんか頭がよくなった気がしますし(笑)
でも大学入学以降の「わかった」は本当に重い言葉です。100%理解したと実感たとき以外使えません。
理由はとっても簡単です。100%わかっていないと次のところがわからなくなるからです。
高校までは言ってみれば計算などの感覚的・直観的な処理がほとんどです。だからよくわかっていなくても「速く」「正確に」処理できればだいたいの入試問題は突破できてしまいます。別にそれが悪いことだとかは思いませんが、100%の理解がなくてもOKとなってしまいます。(でも90%くらいは理解しないと解けないよ(笑))
では「100%理解している」とはどういうことなのでしょうか?これは難しい問で私自身もはっきりとはわかりませんがとりあえず今は
何も見ないで他人に以下のことを説明できる
・その説明にでてくる定義や定理
・簡単な具体例や計算例
・論理的ギャップのない証明
これを実現するのは難しいんですよね!
それでも私は気をつけるようにしています。慣れてきた最近では、専門書を読んでて「うん、わかった」と思ったらすかさずAnother Akiが出てきて「ん?今わかったって言ったよね?じゃあ説明してみてよ」と言ってきます。私は「ああ、そうだね。ええとこれはこれこれこういうことで~~~」と心の中のAnother Akiに説明してあげます。
これを毎回やるのは初めは面倒でしたよ、そりゃあね。でも今は「ああこれが数学をやるってことなんだな」と思えます。高校時代のようにただ頭を使わずにやってた数学よりも100倍楽しいです。日に日に数学の力は高まっていると実感できますし、全く苦になりません。なにより自信がつきますね。
これらを踏まえて、もし高校時代のAkiにアドバイスができるなら「もう少し『わかった』という前にもっと考えてみないか?」と言いますね。
もう昔の過ぎたことですが私はまったく悲観していません。なぜならみなさんがいます。
これを読んでくれている皆さんにお願いです。「わかった」という前にもう一人の自分から問いかけてください。本当にわかっているのか?表面をなぞっただけではないのか?わかったふりをしているだけではないのか?じゃあなにがわかったのか?役に立つのか?どういう意味があるのか?などとね。
見ていると数学が(めちゃくちゃ)得意な生徒の多くはこれを無意識に身に着けている生徒が多いです。みなさんにもきっと役にたつはず。一番やっちゃいけないのはわかってないのにわかったふりをすることですよね。みなさんならできるはずです。
自分がわかってないことに気が付いてもご安心。ちょっと考えればわかります!(笑)←先頭をもう一度読もう
最後になりますが、皆さんが今まで「わかったふりをして飛ばしてきただろうところ」をいくつか問題形式で挙げてみます。
①√2とはどのような数か
②√2cmは作図可能か
③反比例とはつまりなんなのか
④展開と因数分解の関係性は?他に似た関係性をもつ操作はあるか?
⑤「平行線の錯角が等しい」とは定義なのか?定理なのか?
などです。ぜひ挑戦を!
以上のことを頭に留めて今後も勉強してください。わかりましたか?
まとめ
・「わかった」の使い方が大学以降で変わった
・大学の勉強はちゃんと正しくやれば楽しい
・「わかった」と簡単に言う前に自問自答を!
0コメント